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2018.09.11

ツマグロヒョウモン

おかえり☆ツマグロヒョウモン

1学期に保護者の方からいただいたツマグロヒョウモンの幼虫を、子どもたちと

毎日観察をしてきました。数頭が無事に蝶になり、飛び立っていきました。

ある日、蝶の研究をされているという小学生の保護者の方からお電話を頂きました。

ツマグロヒョウモンの研究を継続するにあたり、周辺に幼虫がいなくてお困りとの

ことでした。小学校6年生のお嬢様は、ツマグロヒョウモンの研究を3年も継続され

てきたそうです。4年目の研究のためにもお役に立ちたいという思いで、お話を伺い

ました。その後、終業式当日、ひとつの蛹から立派なメスが羽化したのです。

子どもたちに見せることができたので、そのメスと残った蛹をお嬢様へお譲りするこ

とにしました。幼虫を持ってきてくれた年長さんも快くうなずいてくれました。

 

そして、嬉しいお知らせが舞い込みました。

お渡しした蛹からオスが羽化し、メスと一緒にしていたところ、たくさんの卵を産んだ

というのです。その数186個です。驚きました。

いままで、卵を見る機会はなかったのです。上の2枚は、ご提供いただいたお写真です。

2学期早々の嬉しい出来事でした。始業式に子どもたちに話すと、「えー!」「すご

い。」と歓声をあげていました。

更に嬉しいことに、その卵から孵化して育った蛹をいただけることになりました。

まさか、このような出来事までに発展していくとは本当にご縁に感謝です。

 

さて、先日遠方にもかかわらず、たくさんの蛹を持ってさやま幼稚園にお越しください

ました。

研究をされているお嬢様にもお会いすることができ、ツマグロヒョウモンについてたく

さんのお話を聞かせてもらうことができました。図鑑にも載っていない、研究されたか

らこそ知り得る知識や情報の数々をお聞かせいただき、大変興味深かったです。

目を輝かせてツマグロヒョウモンのお話をされるお嬢様をはじめ、ご家族の皆様に私た

職員もただただ、感動でした。

 

8日(土)にいただいた蛹は、10日月曜日の朝には6頭が成虫になっていました。

                   

成虫はランタナのお花が好きだと教えていただきました。

  

登園してまもなく、生き物コーナーにやってきた子どもたち。

「あ!帰ってきたんだ。」「これなんだ。」と、嬉しそうに見つめる子。

たくさんの蛹の数を数える子・・・など、子どもたちは目を輝かせていました。

蓋の裏にぶら下がるように蛹になっています。

(蓋をひっくり返したところです。)

 

また、今朝は蛹がとても元気に動いていたので、様子を観察していました。

すると・・・蛹から少しずつ羽が見えてきたので、さあ大変です。

なかなか見られない羽化の瞬間を観ようと、子どもたちも大人も必死です。

一時、大騒ぎな状況でした。

 

「がんばれ、がんばれ。」と、羽化を応援する子どもたちでした。

感動場面がひと段落すると、年中さんが主体的に蝶の絵を描きたいと言ってきました。

「わたしにも画用紙ちょうだい。」「一緒に描こう。」と、いきいきしています。

感動の瞬間を絵で表現するというのでしょう。素晴らしい発想です。

生き物を通しての感動体験は、きっと心の奥深くに残ることでしょう。

今回、ツマグロヒョウモンが結んでくれた素敵なご縁に、とても温かい気持ちにさせて

いただきました。

蛹をくださいました小学生の保護者の方から

「園児が身近な生き物に触れ、短い命を大切に観察したり、成長を見守ることは大変貴

重な学習かと思います。さやま幼稚園の先生方、園児の親御さんの取り組みがあっての

ことと存じます。どうか皆さんにもよろしくお伝えください。」と、嬉しいお言葉を頂

きました。心よりお礼申し上げます。

子どもたちはいろいろな方々とのつながりの中で見守られ、健やかに成長をしていくの

だと改めて感じました。

こうしたご縁で生まれましたツマグロヒョウモンをぜひ、ご覧になっていただきたいと

思います。

 

 

 

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